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CLASSIC CASE ニューアルバム『LOSING AT LIFE』レビュー

CLASSIC CASE

LOSING AT LIFE - New Album

LOSING AT LIFE 1.Into A Nightmare
2.Unsteady
3.Scott Free
4.Losing At Life
5.Devil’s Advocate
6.Fatal Phrase
7.Living In A Dream
8.Stalemate (Falling In Love)
9.Vampires
10.Elevator Phobia
11.All Of Us Are In Danger
12.The Silent Treatment*
13.Unsteady (Unreleased Take)*
* Bonus Track For Japan Release
アーティスト名 / CLASSIC CASE
作品名 / LOSING AT LIFE
発売日 / 2007年5月25日
品番 / TRVE-0005
レーベル / TRIPLE VISION Entertainment
定価 / ¥2,000

ジャンル、ジャンル分けなどと言う言葉があまり意味をなさなくなって来たのはいつ頃からだろうか。70年初頭から続くHR/HMの系譜。またそれを引っぺがすように破壊したオルタナグランジの台頭。そしてアンダーグラウンドにて前者系譜を辿る者達が新たに多ジャンルをクロスオーバーすることで始まった一連のHEAVYROCK、ミクスチャーメタルの隆盛。果てはメロディックパンク、ハードコアを昇華する形で現代に至るエモ、スクリーモシーンの拡大など。LOUDなROCKというくくりの中だけでも様々なジャンル分けが生まれ、そして生まれた分だけ淘汰されていった。

現在では一聴してその音楽が何のジャンルなのかということが非常に分かりづらくなっているように思える。逆に言えばいい音楽にジャンル分けなど必要ないというパラドックスを時代が語りかけているともいえるのか。

そんな時代背景の中フっと僕の耳に飛び込んできたこの「CLASSIC CASE」の音。正に一言で形容するには属する所のない音、完全に良い意味での「彼らのROCK」としか言いようのない音楽性。これこそが、ある意味での新時代を作っていく新世代のROCKなのかと思う。音楽がカテゴライズされる事=リスナーもカテゴライズされてきた音楽シーンにおいて、全てのリスナーに対してニュートラルに自身の音楽を届けられるバンドとして牽引していける魅力がそこにあると感じる。

「CLASSIC CASE」を感じたまま言葉にするならば、エモ・ヘビーロックのメランコリア路線を、推し進めながらも、現代メジャーロックのエッセンスを程良く取り込むことで、その装いを微妙に、巧みにポピュラー化しながら、エモくなり過ぎず、またメタルにも向かい過ぎず、主幹たるメロディック・ヘヴィロックのダイナミズムとドラマティクスを見事に表現していると言ったところ。

さらに、非常に扇情的で劇的な叙情性をフィジカル且つ機能的に描くことに長けているバンドであるといった印象。もっともその様をもって、「あざとい」だの「マーケティング過多だ」のとバッシングする者もあるかもしれないが、ヘビィなサウンドを奏でる数多のアーティストにも、言い訳無用の重厚感、また良質なポップロックとしての完成度を高めている功績のほうも認めたい。

とにかく特筆すべきは、歌モノとしての完成度。『#01. IN TO A NIGHTMARE 』などはAメロ、B、サビと全てにおいてフックがあるように思える。このリリカルで抒情的な美しいメロディは (言い方としては悪いかもしれないが) 極めて日本人向けだとも思うし、ヘヴィメタラーのようにマニアックな方々にだって抵抗なく聴ける類だと言える。特にサビメロなどは、音階のアプローチとして僕には実に日本人的歌いまわしに聞こえるのだ。そして『#02. UNSTEADY 』に進んでも相変わらずそのそこはかとなく広がる寂しさの織り込まれたメロは健在。更にドライブ感やソリッド感も併走するようについて来るのだから、琴線に触られすぎて「ちょっと冷房とめて!」と言うくらいブルブルくるわけだ。 #06.#08と真骨頂的楽曲が続き、ややその音の滑らかさや柔らかさに飽きてきた段階で、『#11. ALL OF US ARE IN DANGER 』のように激情的かつ叩きつけるような音で再度「ピリっと」させられる。とにかくドラマチックで、全編を貫く哀感の彩りが瑞々しい、「作品」としての完成度=感動に繋がるということを改めて感じさせてくれた。

冒頭で触れたような、「属するジャンル」などという住み分けは最早バカバカしい。誰もがその胸の内に抱く、悲しみや苦しみや優しさといった全ての「感情」という、とてもとても繊細な一本の線に触れるメロディがここにはある。それだけでいい。ROCKという大きな土壌にCLASSIC CASEによって植えられた一本の輝けるアルバム(苗)は"今"というものに正直に、誠実に向かった健やか且つキラーなアルバムにして、完成度としても最高値を記録できるマスターピースと言える。

Artist:CLASSIC CASE
Review by audioleaf at 2007.05.25

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