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1.alive in the basket 2.lamp 3.foresight and envy 4.towards hopes 5.shift 6.a field of glass of night 7.clearness |
アーティスト名 / Hiza:ki 作品名 / achromadisc 発売日 / 2007年6月13日 品番 / CLA-60027 レーベル / SOPHORI FIELD COMPANY / colla disc 定価 / ¥1,500 |
一筋縄でいかない音楽。気持ちがいい位期待通り裏切ってくれるメロディック。聞いたことのないロック。それが僕がhiza:kiの音を聞いて思った率直な感想だった。
そもそも世に言う「バンド」というのは、常々そのバンド独自の「世界観」の確立というものに悩まされるものであると思う。故に多くのバンドが行き詰まり、オマージュとして表現したものを「コピー」と扱われ数多の才能に埋もれていく。しかしバンド内での奇跡的化学反応が起こり、それが形成しきった時に、色を放ち輝いていく。他に例のない、バンド名と紐づいた音楽として認知される。世界観がない段階では、「不可解」であったり「分かりづらいだけ」だったものが『個性』という言葉に生まれ変わり、多くの人達に受け入れられていく。すごく微妙で些細な違いだけど受け取り方は全く違う。言ってみれば「最強の世界観 RADIO HEAD」でさえ、きっと紙一重なんだろうと思う。あのある種、神がかり的な個性に共感する人間が一人もいなかったとしたら、ただのワガママで偏屈な変な人でしかなかっただろう。
そんなとても繊細なバンドとしての綱渡りをこのhiza:kiは見事に渡りきっていると言える。特に1stミニアルバムを聞いた時は驚いた。そもそもメロディックだという勝手な先入観で臨んでいたせいもあるが、はっきりいって一聴してはとてもジャンルにくくれないと感じた。変則的なリズムアプローチ、入り組んだ曲構成、リフレクションしないサビ、緊張感溢れるギターの空間系セクションと、A⇒サビ⇒A⇒サビ的、ストレートなアプローチがデフォルトなメロディックシーンにあっては、非常に異質な存在だろうと感じた。各々の非常に上質なスキルがぶつかりあい、違う方向に完全に振り切れた各パート毎のベクトルを絶対的に外さないメロが空気となって、しっかりとメロディックにパッケージしている。1stにしてバンドとしての空気感、世界観というのはほぼ形成されている印象を受けたのだ。
そして今回の2ndを出すにあたって、一体彼らは前作をどこに向かわせるのか、どんな「進化」を遂げてくるのか、とても興味を持っていた。一つの回答として確立してしまったものをもう一度形成するなんてことができるんだろうかと。正直発売のスパンも短いこともあり1枚目の延長線上にあるものが生まれてくるんじゃないかなどと勝手に高をくくっていた。そして2ndを聞き終わったとき、全ての推測は覆されていた。
前作では、ややもするとマニアックで陰鬱とも言える表現が見事に「陽」の方向に昇華されていた。かといって決してマーケットを意識したキャッチーさではなく、"ポピュラリティ" という機能を著しくスペックアップさせることで、彼等はその殻の食い破りを果たしたのである。つまり、楽しくて、歌えて、疾走して、偏屈で、異質な、メロディックの極みにこそ彼等の意識は向かっているということ。そのスケールアップ、バンドとしての佇まいの大きさに頷かされた。メロディックバンドの定石とも言える、2作目、3作目での大胆ダーク化。アンド、シリアス化といったもののパラドックスがココに完成しているといえる。
そして彼らを評する上で特筆すべきなのは、音源もさることながらそのライブ感の凄まじさにあると言える。録音技術の発達により、音源のクオリティの方が高いバンド達が飽和する現在のシーンにおいて、ここまで明らかに「ライブの方が良い」と言えるバンドも珍しいかもしれない。上記の「世界観」というものが120%描かれ、心の奥に直接炸裂してくる。見渡す限りブルーで叙情的なステージから、情熱の赤やファンキーな黄色、心休まる緑といった多くの色が繰り返し波のように襲ってくる。本当の意味での「音色」というものはこういうものなのだろうと感じさせてくれた。
そしてこれから彼らの2作目のツアーが始まる。その発せられる多くの色が混ざり合い正に「achroma(透明)」とも言えるステージへと昇華していくであろう様を、この眼で、耳で、体で感じていきたいと、心の底から思う。
Artist:Hiza:ki
Review by audioleaf at 2007.06.13
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