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1.Old Friends 2.Elegy 3.Former Glory 4.Minuet 5.Surface 6.The Bright Lights 7.Nocturne 8.I Am Glass 9.Let It Go (Acoustic) 10.Surface (Acoustic) |
アーティスト名 / The Hoodies 作品名 / A PLACE ON SOLID GROUND 発売日 / 2007年10月17日 品番 / TRVE-0009 レーベル / TRIPLE VISION Entertainment 定価 / ¥2,100 |
ここまでの奥行きと広がりを持った音というのには久しぶりに出会った気がする。
単純にEMO、PUNK、ROCKといったくくりにあぐらを書いて、薄っぺらなジャンル感だけでシーンに答えを出した気になっているアーティストが多い昨今のシーンにおいて、これだけの凝縮したメッセージ性と音の粒を詰め込んだアルバムというのを聴くと心の底から嬉しくなってしまう。
他とは比べ物にならないくらいの個性と音への造詣の深さを、これでもかと発しているhoodiesの新作”A PLACE ON SOLID GROUND”一音一音から伝わる「憂い」「焦燥」「せつなさ」それを温もりと優しさでコーティングしたかのような「聞きやすさ」魅力はあげればキリがない。
アルバム全体としてとらえて、エモというカテゴリを構成する要素の主である、足取り軽いビートの疾走感があるわけでもなく、静と動の共存があるわけでもないんだけど、なぜだか別の疾走があるように思える。言うならば、不可解に絡みつく浮遊感が哀愁的に奏でるメロディと合わさり、どこかノスタルジックで柔和なメランコリアが透明感のなかにうっすらと広がりつつ、そのもやのかかった森を走りぬけるかのような印象を受ける。
[M2]Elegyなんて、その最たる例かもしれない。ビーティでテクニカルなゴーストを絡めたドラムワークに4分のアルペジオがリヴァーブ感を帯びて絡まる。そしてそれらを情熱的かつ伸びのあるメロディが包んで、一つのベクトルに向けて誘う。特に悲しいことも悩んでいることもないのに、かっこつけて煙草でも吸いながら浸りたくなってしまうほど、情緒に溢れてる。同じ浮遊感系列として[M5]Surfaceもあげられるかもしれない。多少M2よりもビート自体をワザと雑把にしメロの持つ「優しさ」や「抱擁感」を高めているあたり確信犯といった面も伺える。
かと思えば[M3]Former Gloryのように気持ち良い位ストレートにロックしてて、「希望」と「音楽の楽しさ」的なものを自分達の持ちうるポップネスにのせて全面に押し出してくる。もちろん全体を通して聴いた時に、曲毎の向かうべき方向がバラバラである部分で一貫性がないとも批評されるかもしれないが、僕には逆にその「引き戻され感」みたいなものが気持ちよかったりする。一枚のアルバムの中に多くの喜怒哀楽が存在してこそ、アルバムとして成立すると思っているし、実際にこの音源にはいかんなくそれが詰まっていると思う。
日々変化していく音楽シーンにあって、特にココのところのその変化のスピードというものには目を見張るものがあると思う。無理にカテゴライズしようとする売り手側がいて、はたまたできる限り多岐にわたった音楽性を提示するアーティストがいる。もちろん分かり易いということが、多くのリスナーにとってそれを良しとする不可欠な要素なのだから、せめぎあっていて当然とも思う。
そんな中にあって、今回のHoodiesの新作は僕にとってはある意味一番わかりやすいとも言える。だって人間の感情がそのままパッケージされたような仕上がりなのだから。自分の人生や生活をそのまま投影して浸れてしまうアルバム。言いたいこと、出したい感情を代弁してくれる音楽。本当に出会いたかった音ってこういうのだなって改めて感じさせてくれたと心から思う。
Artist:The Hoodies
Review by Low-K(audioleaf) at 2007.10.22
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