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大西ワタルのDTM機材メッタ斬り!! Vol.13 -YAMAHA SPX2000-

2010年3月13日18時28分 in レビュー

こんにちは。
今回は空間系の代表、いや音楽のMixという世界において当たり前でさえあるエフェクト、“リバーブ”を試してみたいと思う。
エフェクトの中で一番メジャーなものと言えるかもしれない。
風呂場で歌うと気持ちよかったり、トンネルでは声が響いて面白かったり、これらはみんなリバーブだ。また音楽に詳しくない人が“リバーブ”というエフェクターは知らなくても、エコーという呼び名でカラオケマシンに付属していたりするのは知っているハズだ。僕が中学生の頃に手に入れた小さな練習用ギターアンプにもスプリングリバーブが付いていた。

このようにReverbration(残響)という効果は、無意識ではあっても誰しもが体験した事があると思う。
残響とは、音を発した後に周囲の様々なものに反射し、それをくりかえす事によって音が止まった後でも、音が響いて伸びる現象だ。たったそれだけなのに、それは人を惹き付ける魅力を持っている。



今回はアウトボードのエフェクターであるYAMAHA SPX2000をチェック。
本来マルチエフェクターだが、今回はリバーブに限定して試す。

時は1985年、YAMAHAがこの世に送り出した民生機(一般人向け/低価格版)マルチエフェクターの名機であるSPX90に始まったSPXシリーズの歴史。
SPX90の後 90II('86)、50D('88)、900('88)、1000('88)、990('93) と続いたSPX家の末裔がSPX2000('03)である。

そのSPX2000でさえもう7年も前の機種だが、見た目から歴代のSPXシリーズの流れを踏襲していて親しみが持てる。操作もほぼ同じ。SPXシリーズを使ってきた大人なかたたちは説明書もあまり必要ないだろう。また、USBで接続しパソコン上で操作が出来るように進化もしていて、プラグイン感覚で使える。また96kHzまでのサンプリングレートに対応していて、デジタルで接続する事も可能である。



Reverb Time
リバーブの響きの長さ。大きくすれば長く響き、小さくすれば短く響く。
業界では、リバーブが発生して音量が段々と減衰していき、最初の音量の-60dBになるまでの時間と定義されている。

Initial Delay
原音に対してのリバーブ音の遅れ具合いを決める時間。原音とリバーブ音の間に少しだけタイムラグをつけてあげる事で、リバーブの量をそれほど増やさずにリバーブ感を出す事が出来たりする。プリディレイとも呼ばれる。

Decay
リバーブのエンベロープの形状の変化を得られる。残響音の響き方に変化を与えられる。

Room Size
文字通り、部屋の広さ。大きくすれば大きい空間に、小さくすれば小さい空間になるので、連動してリバーブタイムも変動する。が、双方を個別に設定する事も可能。

Diffusion
直訳すると「拡散」。SPX2000の場合は、この値を大きくすると広がりが増し、密度が高くなる。

HPF
リバーブの低域をカットするフィルター。低域が多くて音がボヤける時などに使う。

LPF
リバーブの高域をカットするフィルター。高域が多くて響きが耳障りに感じる時などに使う。

Hi Ratio、Low Ratio
リバーブの高域と低域の残響時間を、リバーブタイムとの比率で調整する作用を持つ。

Low Freq
上記Low Ratioの基準となる数値を決める。ここで設定した数値より下の周波数に対して"Low Ratio"が効くようになる


ざっくり試聴してみた感じでは、かなりワイドな広がりがあって暖かく密度が高い印象があった。

次回はお決まりの、色々なリバーブとの聴き比べをしてみたい。

Written by

名前:
大西ワタル
サイト:
http://bazookastudio.com/
最終更新時間:
2013年05月27日20時38分