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大西ワタルのDTM機材メッタ斬り!! Vol.23 - Plug-in限定! Compressor色々 - その1

2010年10月21日21時05分 in レビュー

こんにちは。
今回はレコーディングやミックスに必ず必要となるエフェクター"コンプ"を試してみたいと思う。

コンプとはコンプレッサーの略で、訳すると"圧縮するもの"となる。音量の激しい強弱を押さえて、音が割れるのを防いだり演奏に安定感を与え楽曲の中で聴こえるようにしたりする。このコーナーでも過去に試した事があるが、たったそれだけの機能しかないコンプが、なぜ各社から何種類も発売され、必要とされているのだろうか。

今回はプラグインに限定してオーソドックスなものを中心に色々使い探ってみたいと思う。


digirack Compressor/Limiter Dynnamics3
(でじらっく こんぷれっさー/りみったー だいなみくすすりー)



プロツールス標準装備のプラグイン。コンプレッサーの基本となる機能を全て持ち合わせ、それ以外の付加価値(逆にいえば余計なキャラ付け)を持たせない事を美徳とする。コンプレッサーの基本となるツマミ – アタック/リリース/レシオ/スレッショルドを備え、細かなコントロールも可能。
右上のSIDE-CHAIN(さいどちぇいん)は、コンプを動作させる信号にフィルターをかけることで、特定の帯域が入力された時にのみコンプがかかるように設定したり、逆に特定の帯域が入った時にコンプがかかるのを回避する事ができる。機能として全てが装備されたコンプである。

初めてコンプなるものを使う人は全くワケが分からないと思うが、その場合はプリセットを選び、まずスレッショルドのツマミを一番右に回し全くコンプがかからない状態にした後に、だんだん左に回してスレッショルドを音に違和感を覚えないところまで下げて(かかりを強くして)いくのが良いと思う。
と、ここまで書いておきながら個人的には残念ながらMix本番で使った事は全く無い…音色も変化せず動作に色付けも無く優秀だとは思うのだが、魅力的な部分が少ないと感じる。また感覚的に操作しづらいという印象もあって、ツマミを動かした時に自分が期待する音の変化と実際の音色が連動しない感あり。コンプレッサーとしての動作がデジタル的に正確だからなのか知れないが、リリースの戻り方などに聴感上違和感を覚えてしまう…。


BOMBFACTORY BF2A/BF3A



この2つは今回紹介するなかで、いちばん単純な操作性を持ち音もGoodというコンプ。見た目は違うが操作性はどちらも同じ。ヴィンテージのコンプがモデルになっている。
音色は、BF2Aの方が極微妙にローがあり、BF3Aはハイミッドがある…気がする…ブラインドテストされたらどっちがどっちだか分からない自信あり!!…orz。
右側のCompressionツマミを右に回していくとコンプが強くかかる。そのぶん、音量が下がっていく。その下がった音量を右側のツマミで上げてあげる。以上。もっと使い込みたい人は右下の小さなスイッチでコンプモードとリミットモードを切り替えても良いが、筆者はコンプモードが多い。



このコンプレッサーの最大の特徴は、ツマミ化されていないアタックタイムとリリースタイムとレシオの設定が良い為、とてもナチュラルに音量をコンプレスしてくれる事だ。筆者の場合は特に歌に使う事が多い。コンプレッションツマミを下げておき、歌が大きいなと思う部分を再生して真ん中のハリ(ゲインリダクションメーター : これが左にふれるほどたくさんコンプがかかっている事を表す。これはどのコンプでも共通している)が-2~3dBくらいふれるくらいに設定すれば、穏やかに音量を制御してくれる。ただし、リリースタイムが遅いため、かかりかたは緩やかになる。なので音をバキっと前に出したいとかブッ潰したいという場合には不向きだ。その場合は、このコンプの後にもっと激しいかかり方をするコンプを使えば良い。
向いている楽器は、音が持続する種類のものになるだろう。筆者はボーカル、ギターのアルペジオ、ロングトーンのギターソロ、ベースなどに使う。アップテンポなリズム楽器などはリリースが追従せず、ただ音量が下がったような感じになってしまうだろう。


今回は基本的なツマミを全て備えたデジタルなコンプと、最小限のツマミしか持たないアナログ的コンプという、対称的な2機種をチェックした。みなさんはどちらが使いやすそうだろうか?またどちらのキャラクターが自分の求める音に近そうだと感じただろうか?

次回は有名なアナログコンプをシミュレートしたプラグインを色々と試してみたい。

Written by

名前:
大西ワタル
サイト:
http://bazookastudio.com/
最終更新時間:
2013年05月27日20時38分