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大西ワタルのDTM機材メッタ斬り!! Vol.25 - Plug-in限定! Compressor色々 - その3

2010年12月15日12時37分 in レビュー

3回目となるコンプ特集。
なんとなくコンプという地味なエフェクトの役割が掴めてきただろうか?
前回はアナログのアウトボードを意識したプラグインを紹介した。
今回は、デジタル、それもプラグインならではのプラグインコンプなども試してみたい。

WAVES C1



これぞデジタルコンプといった感じで、スレッショルドを下げてゆくとコンプレッションが増し、同時に音圧感も増す。どれだけ潰してもレンジが圧倒的に広く、ギラッとブライトな印象になりアタックが強調される。リリースのカーブがとても滑らかでストレスが無い。
どんな楽器にも使える優秀なデジタルコンプであるが、ヴィンテージ感などは全く無い。筆者はスネア、ギター、コーラスなどにかける事が多いが楽曲によっては歌にもオッケーでしょう。スネアにかけると粒が揃いアタックが増し芯が出てくる。テンポの速いメロコア系などには合っていると思う。また歪んだギターにうっすらかけると音像がタイトになって良い。
デジタルならではの高忠実度を持つオーソドックスなコンプレッサーと言えるだろう。


WAVES Renaissance Compressor



キング・オブ・プラグインコンプと言って過言ではないだろう。最大の特徴はデフォルトでonになっている”ARC”モード。訳するとオートリリースコントロールで、リリース中に新たなアタックを検出するとそこからコンプレッションを更新してかけ直すという機能。これのおかげで強くかけてもコンプがかかりっぱなしになって戻ってこないという事が無くなった。またデジタルコンプの革命である。
コンプレッションのモードも、opt VCAと2通り選べ、またwarmとsmoothの2種類のキャラクターも選べる。強いて言うなればリリースの美しさを楽しむコンプといったところか。

筆者が真っ先に使うのは歌。レシオを3~5くらいにし、リリース最速、アタックは声質によって10~20で微調整。そこからスレッショルドをどんどん下げていって声が楽曲の中で安定するポイントを探すと、自然なコンプレッションから貼りついたような強いコンプレッションまで、様々な効果を得られる。ARCのおかげでポンピングとは無縁だ。
ドラムにはアタックタイムを少しだけ遅く20~40msecくらいにして使う事が多い。リリースは30~100くらいで楽曲に合わせてグルーヴを作りこんでゆく。歪み感などは出ないが、音がタイトになりリズムがシッカリと出てくる。フワフワと落ち着かない演奏もビシッと締める事が出来る。


WAVES HComp



アナログ的質感を欲しい人向けのコンプ。一般的な一通りのツマミ以外に、ANALOG、PUNCHという見慣れないツマミがある。ANAOGは文字通りアナログ感を加えるツマミ。立ち上げたとき既に”2”に設定されている。PUNCHツマミはコンプを強くかけることによってトランジェントが失われるのを防ぐことができる。簡単に言うと強くかけた場合に音にパンチが無くなるのを防ぐことが出来る。

このコンプは、リリースタイムを楽曲のテンポを検出し、音符単位で設定することが出来る。これもまたプラグインならではの機能といえるだろう。アナログ時代に発明されたコンプレッサーとしての機能だけにとどまらずプラグインにしかできない、プラグインだからこそ出来る機能を盛り込むことを忘れないWAVESの姿勢は素晴らしい。
サウンドは、中低域に密度が増すサウンドで、僕はベースとギター、またシンセの音を太くしたい時に使う。


次回は、アウトボード界の名作、UREI1176を模したプラグインコンプを試してみたい。

Written by

名前:
大西ワタル
サイト:
http://bazookastudio.com/
最終更新時間:
2013年05月27日20時38分