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大西ワタルのDTM機材メッタ斬り!! Vol.34 -SENNHEISER MK4- その2

2011年6月01日12時45分 in レビュー

前回に引き続きコンデンサーマイク、SENNHEISER MK4(ぜんはいざー えむけいふぉー)を試してみた。



今回はギターAMPに向けたダイナミックマイクとの比較に於ける感想と総評になる。


ギターには普段ダイナミックマイクを立てる時と同様、オンマイクで試してみた。比較したのはプロの現場でもオーソドックスと言えるSENNHEISER MD421とSHUREのSM57である。僕はだいたいこの2本を混ぜて使うことが多いが、もちろん今回はそれぞれのマイクとの比較も行った。







まず、繊細なコンデンサーマイクにありがちな大音圧による歪みや破綻などは、無かった。…マーシャルのフルテンでは試していないのだがFender TwinReverbⅡによる“常識的な”大音量では、とくに不安は無い。マイクの性能の限界のようなものは全く感じられなかった。高級なマイクでもこの時点で歪みが出てしまうために使用できないケースも少なくない。その点、SENNHEISER MK4はコンデンサーマイクならではの広いレンジを大音量下でも選択肢として加えることが出来る武器となるかもしれない。

SM57よりは懐が広くフラットに弦の鳴りを拾いMD421よりは良い意味で軽やか、SM57+MD421と比べると位相のズレが無い分スッキリしているが力強さはちょっと負けるといったところだろうか。



マイクにはそれぞれの機種によるキャラクターというものが存在する。今回ギター録りに使ったSENNHEISER MD-421も、そもそもはボーカルマイクとして作られた。しかし現在レコーディングの現場ではギターの他にベースアンプやドラムのタイコ類に使われる事の方が多い。
先人が冒険をして発見したのか、偶然の産物なのかは判らないが、このようにマイクの種類などは自分の耳と勘と、あるいは実験によって導き出したなら最終的には決まりなど無い。

実に相性という言葉一つとっても、野太い声を余さず拾いたいのか、野太すぎるから録り音はサラッとしておくのか、爽やかな声を抜けるような青空のような爽やかに録るのか、細く感じるから暖かく録るのかというように、それぞれ真逆の選択にさえなりえる。
だからよく「どのマイクが良いのか?」という質問を受けるが、究極的に言えば「答えは存在しない」というしか無い。むしろ自分で決めるしか無いのだ。

とはいえ、それではやはりレビューにならないのでこのマイクのキャラクターを一言でいうなれば“爽やか”だと言える。高域をキレイに出しつつも中域の質感も高く、低域がスカスカという事もない。高域が良く出ていると感じても実はピーキーだったり低域が多いがルーズだったりする安価なコンデンサーマイクもあるが、さすがSENNHEISERなのか“MK4”はこの価格帯ではかなり質の高い製品だと思う。

宅録していてどうしても“ROCKな音”になってしまうのが悩み(笑)という人は試してみる価値ありだ。
 

Written by

名前:
大西ワタル
サイト:
http://bazookastudio.com/
最終更新時間:
2013年05月27日20時38分