Start Of The Day 2nd full album[Melody Runner]超長文レビュー
2008年11月03日18時34分 in レビュー
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1.Melody Runner 2.This Sky Is Blue 3.SPACE EATS THE EARTH 4.A New Story 5.Truth is so frail 6.add 7.Whisper 8.713 9.My Book |
アーティスト名 / Start Of The Day 作品名 / Melody Runner 発売日 / 2008年11月12日 品番 / YTCP-30 レーベル / theory and practice 価格 / ¥2.100(tax in) 購入する[STM online] 購入する[diskunion] 購入する[TOWER RECORD] 購入する[HMV] 購入する[amazon] 購入する[indiesmusic.com] 購入する[TSUTAYA ONLINE] |
待望のセカンド・フルアルバムが完成!! theory and practice records唯一のフィーメルボーカルが繰り出す最高傑作をaudioleafのLow-Kが長文レビューで紹介!
様々なアーティストのアルバム聴き、例えば友達との会話の中で、あのアーティストは何枚目が傑作だよね」というような話になることも少なくないと思う。事実よく私はそんな話題があがることが多い。
1stが一番良かったり、何枚も経てきて新作が一番良かったりなど、ジャンルなどによっても違うと思うが、私の視点では、総体的にみて1stがそうなっていることが多い気がする。もちろん初期衝動的なパワー感が内包されたりしている事が多いので、圧倒的に良い場合もあるのだが、アーティストによってはその後の2nd.3rdがパワーダウンしているが故に1stといわれていることも少なくない。そんな先細りは寂しい限りだ。
しかし、今回の特集で取り上げているStart Of The Dayに関して言えば、確実に今作は「最高傑作」といって遜色がないだろう。1stだってもちろんその当時での最高傑作に違いないわけだが、時を経たこの未来において更なる進化を遂げ新たなる大きな感動を届けてくれたのだから。
さてさて今回の2nd full album"Melody Runner"を試聴させてもらった時に何よりも一番に感じたことは、鮮明な「彼ら独自の色」が強くなっているということだった。ルーツを辿れば、90年代EMO、ピアノエモという所が出てくるんだろうけど、なによりもそこにある音は紛れもなく「Start Of The Day」でしかなかった。音楽的観点で、女性ボーカルだからとか、鍵盤を多用しているからだとか、混声のコーラス、はたまたシンガロングがあるとか、そういう「理由」からくるものじゃない。その音を外側で包んでいるなにかしらの「色」のようなものがにじんでるのだ。「感覚」でしかないのかもしれないけど、音楽ってやつは元々耳で聴くわけじゃなく「感覚」で「感じる」ものなんだから、そこに訴えてくるというのは非常に正しいし、「その領域」に音楽が達しているとうことに他ならない。
無論、軸は完全に今までのStart Of The Dayを外していない。ファンタジックで、繊細で、どこか温かくて、でもしっかりと攻める力は感じる。音の圧力と、歌の包容力の対比、圧倒的なコーラスワーク能力、そして何よりもハイトーン且つ伸びやかなKey&Vo;Atsukoの歌唱力は健在。いやそれどころか貫禄すら感じるほどのパワーアップといっていい。それもそのはず、メンバーの脱退という苦難を乗り越え、元々はVocalのみをつとめていたAtsukoが今作よりKeyも担当。バンドやアーティストというのは、新たな挑戦へのパワーを費やす時に非常に強い力を生むことが稀ではないのだ。
楽曲も実に多彩だ。リード曲のM1[Melody Runner]でみせるシンセサウンドによるコズミック且つ壮大な世界観、M2[This Sky Is Blue]ではStart Of The Dayらしい透明感のある歌声にやさしいフレーズワーク。はたまたM4では正当シンガロングなど。しかもどれもが最高のクオリティで飛び出してくる。
またサウンドコンポーズの面でも相当手がかけられているのがわかる。ロックやエモというよりも、どちらかというと日本らしいポップ、ロックな音に仕上がっているように感じる。日本のポップ、まあつまり「J-POP」というと、単語を聞くだけで食傷気味になってしまうインディーズリスナーの方もいるかとは思う、しかし本来録音のクオリティや技術だけでいえば「J-POP」というのは最高峰の音質であるといえる。当然予算や設備の問題上そうなってくるわけだが、あるお笑い芸人の企画でリリースした曲でさえ、45トラック以上が使われているというのだからそのレベルも測れるところだ。しかしここで言いたいのはそんな音源に、インディーで作った今回のアルバムは全く聴きおとりしないということ。それだけに、本人達のこだわりや録り音への追及も伝わってくるし、アーティストのアイデンティティがひしひしと伝わってくるのだ。
と、ここまで多くの言葉で語ってきたが、そろそろ皆さん自身の耳でこのアルバムを感じて欲しいと思う。どのように感じるかはそれぞれだとは思うが、間違いなくこの世の中に「最高傑作」だと思っている人間が一人はいるアルバム。聴く価値はあるんじゃなかろうか。



