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あなたが本当にプロのミュージシャンになりたいのであれば。 VOL3 デモの音質について

2009年4月21日17時50分 in コラム

よく、きちんと録音できる機材がないのですが、音質は悪くても良いですか?
という質問があります。
答えは、「悪くてもかまいませんが、出来るだけの努力をして下さい」と答えるようにしています。
音質の悪いデモを、頭の中で補正して聞くことは僕らにとって、僕らのような仕事をしている人間には、さして難しい事ではありません。
では音質は、悪くても構わないかというと、そんな事ではありません。
重要なのは、自分の音源を少しでもより良く伝えたいためにどれだけのこだわりと努力をしているか、という点なのです。
例えば、ナンバーガールの『丸珍NG & RARE TRACKS』には彼らの初期音源が収録されていますが、その96年当時、メンバーが4トラックのカセットでレコーディングした音源は、「音が良い」というわけではないですが、ロウファイである事を逆手に取って、当時のバンドの生々しさを見事に記録しています。彼らはその音像のセンスからも、すでに凡百のバンドとはぬき出ていました。
逆に、音は驚くほどハイファイでレコーディングされているのに、音楽自体には何の魅力もないデモもが送られてくる事もよくあります。これは本末転倒としか言い様がありません。
レコーディング・スタジオに入らなくても、マイクの立て方を工夫するだけで、リハの演奏も良いバランスでレコーディング出来ます。
自分の作った音楽を、少しでも良い状態で聴いてもらいたいと努力するのはプロを目指すアーティストの姿勢としてはあるべきものです。
その努力とセンスさえ感じさせてくれれば、オーディオ的な音質の良し悪しは問題ではなくなります。
事実、亀田誠治さんとのオーディションで優勝した沼田壮平のデモはICレコーダーで録音したギターの弾き語りでした。
ギターウルフのインディー時代のアルバムはラジカセ録音なのは有名な話です。
どちらも、音質の良し悪しではなく、その音楽の魅力のコアを確実に伝えていました。
条件的に出来る範囲で、少しでも自分の音楽をよりよく伝えるための努力と工夫をしているデモは、その作品の輝きをますことが出来るのです。
ではあなたのデモをお待ちしてます

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Great Hunting
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http://www.great-hunting.com/
最終更新時間:
2010年02月05日18時39分